エニアグラム:囚われとは何ぞや?

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エニアグラム:囚われとは何ぞや?

 

 

 

エニアグラムを勉強していると、囚われなどという言葉が頻繁に出てきますが……これってぶっちゃけ何なのか……。

 

重要な要素だし、各タイプごとの解説にも囚われについて明記していますが、それでも何なのかという疑問は尽きない人もいるでしょう。

 

 

今回は、そこまでのところの疑問と向き合ってみましょう。

 

 

 

 

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囚われ……すなわち七つの大罪なり

 

 

 

とまあいきなり概念的なところからぶっちゃけていきますが……実は囚われというのは、キリスト教でも禁忌の源ともされる七つの大罪をモチーフとして区分けされています。

 

たまーにファンタジーアニメでやってる、嫉妬とか色欲とか憤怒とかプライド……みたいなあれですね。

 

 

エニアグラムでは、あの7つの大罪に、新たに2つを加え、その上でニュアンスや捉え方を変えたものがそれぞれ囚われとして適用されています。

 

 

おおよそ、タイプごとの囚われは以下の通りですね。

 

 

 

タイプ1

怒り

七つの大罪の一つ。理想主義と周囲とのギャップ。

タイプ2

プライド

七つの大罪の一つ。誰かを助けてやっているという誇りを求めている。

タイプ3

虚飾

七つの大罪の原典:八つの枢要罪より。名前通りの虚栄心。

タイプ4

嫉妬

七つの大罪の一つ。他者との比較(特別でなければ、なぜ不幸なのかetc)

タイプ5

強欲→ためこみ

七つの大罪より変質。エネルギーは自分だけで使いたい。吝嗇家。

タイプ6

恐れ

新たな追加項目。世間が、浮くのが、自分だけ違うのが怖い。

タイプ7

暴食→貪欲

七つの大罪より変質。楽しさだけを求めたい。刺激に目がない。

タイプ8

色欲→欲望

七つの大罪より変質。強固な自己主張と支配欲。ある種の完璧主義。

タイプ9

怠惰

七つの大罪の一つ。面倒というより現状維持に目が行きがち。

 

 

 

これらは全て、人ならば誰でも少しは持ち合わせている欲求です。しかし、持ち合わせている囚われのバランスはやはり一定ではありません。それぞれここで挙げた囚われは、自身の属するタイプでは特に強く持ち合わせている部分であると言えるわけですね。

 

 

エニアグラムでは、この囚われが人格形成の土台の一つであり、なおかつこれとうまく向き合うことで人間的にステップアップできるとしているのです。

 

 

 

 

自分のこういう側面を見るのって気分悪いよな。「私はもっとマシな奴だ!」と怒りたくなる気持ちもあるだろう。

 

だが、あくまでこういう方向性があるというのは、今後を見据えると知っておいて損はないはずだ。

 

 

こういうのを知らずに人の気持ちや本質を無視して自己都合を押し付けるほど、胸糞な話も無いからな


 

 

 

 

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子供の頃の影響?

 

 

 

 

 

人格形成は子供の頃になされる。とすれば、こういった囚われの強さや向いてる先も、子供の頃に何らかの影響を受けて決められたものと言ってよいでしょう。

 

エニアグラムはスピリチュアル的な側面こそ持ちますが、大まかな性格区分。ならばこそ、囚われの原因も幼少期の親族からの影響を受けたことにあるのです。

 

 

もっとも、だから親が悪いとか影響を受けた自分が甘えてるからだとかそういう単純な物ではなく……どうしても、親も所詮は人。子供は所詮耐性の無い子供です。

 

どう足掻いても育つ上での悪影響からは逃れられず、そこで得た教訓が囚われとして大きく作用している可能性が高いわけですね。

 

 

 

……さて、ではそれぞれのタイプの囚われ形成の要因ですが……だいたい、以下のニュアンスの言葉や教育を受けたりはしてないでしょうか?

 

親だけでなく、親族、あるいは先生など大きな存在の誰かからです。

 

 

 

タイプ1

間違う事は悪だ

タイプ2

自分の欲求、やりたいことを優先するのは悪だ

タイプ3

自分らしさや自分なりの気持ちは悪だ

タイプ4

幸せ過ぎる人生は悪だ

タイプ5

心地よい世界に浸るのは悪だ

タイプ6

自分を信じるのは悪だ

タイプ7

何であれ人に頼るのは悪だ

タイプ8

人を信じたり、弱かったりする奴は悪だ

タイプ9

自己主張は悪だ

 

 

 

 

 

まあここまでドストレートな表現や抑圧というのもそれはそれで珍しいですが、子供の頃にこう思わせるだけの何かがあり、それが結果として囚われという形で出ているわけですね。

 

 

 

例えば、「黙って親の言う事を聞け!」と怒鳴られて育ったらタイプ6か9、学校ぐるみのいじめ等とても立ち向かえないものに対して「黙って正面から立ち向かいなさい!逃げるな!」と怒られて育ったらタイプ5か8になる可能性が高い。

 

親の言う事を聞けと言えば、自分の意見を持たなかったりしたり自分を信じず人について行く子供に育つ。

 

いじめに正面から立ち向かえと退路を断たれれば、孤独で人を信じない個人主義者に育つ。理想として向く先は誰にも頼らずひとりで全部完結させる人間か、いじめられないくらい強くて人を支配する人間か。

 

1例を挙げれば、まあこんな感じだな


 

 

 

まあおっさんが挙げた例では、よほどのことがない限りは親が狂ってると言わざるを得ませんが……大なり小なり、人はこうやって悪い刺激を受けて育っているわけです。

 

囚われの正体は、子供の頃に負った傷や、こういった悪い刺激によって本来の良さが少なからず抑えられているのですね。

 

 

だからこそ、囚われに気付きそれを昇華させることが、本来の自身の良さを取り戻すことにつながる……というのがエニアグラムの目指す先になります。

 

 

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欲しかったメッセージ

 

 

 

 

子供の頃の贈られた言葉が囚われの原因……とすれば、逆に子供の頃のあなたが行ってほしかった言葉を理解することが囚われ解消のカギとなります。

 

実際、子供の頃に親から与えてもらったものの中で欠けていたメッセージは、それぞれのタイプの統合へと繋がる一言にもなり得ます。

 

 

 

……と、今更グダグダ能書きを垂れても仕方がないので、さっそく下に、それぞれのメッセージを上げてみましょう。

 

 

 

 

タイプ1

あるがままでいいじゃない

タイプ2

あなたに居てほしい

タイプ3

ありのままでも十分魅力的

タイプ4

あるがままのあなたをわかってる

タイプ5

自分の要求があってもいいじゃない

タイプ6

大丈夫、ここに不安はない

タイプ7

あなたは大事にされてるよ

タイプ8

弱いところがあってもいいじゃない。あなたは裏切られない

タイプ9

存在そのものに価値がある

 

 

 

どれも、きっと子供の頃に少なからず許されなかったことのはず。

 

大人になってからでは、「世界はこんなにきれいじゃない」と思うかもしれませんが……世の中色々。こう思ってくれる人も、どこかで現れるはずです。

 

少なくとも、人はここにある通りに生きるべきだと私は思います。

 

 

ストレスと不健全しか生まない余計なしがらみなど、断ち切ってしまいましょう。自由にあるがままの自分を認められれば、何が変わるでもなくても人生少しは楽しくなると思いますよ。


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