エニアグラムタイプ4:囚われは「嫉妬」

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囚われは「嫉妬」

エニアグラムタイプ4:囚われは「嫉妬」

 

 

 

一風変わったところのあるタイプ4。

 

常に独自の美、輝きを求めて、自身の道を行く孤高のカリスマタイプ。

 

 

しかし同時に、特に苦しんでいる他者への共感を強く示す感受性や、繊細でソフトな人間性も持ち合わせ、実は人とつながっていたい人物でもあります。

 

 

 

そんなタイプ4の囚われは「嫉妬」。これは七つの大罪からの振り分けでそう呼ばれていますね。

 

 

とはいえ、そもそも7つの大罪なんて誰でも興味あるわけでもなし……あえて以後は「比較」と表現を変えさせていただきます。

 

 

 

 

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人と比べることでしか……

 

 

 

タイプ4が自分らしさを求める要因として考えられるのは、「自分には絶対的に何かが足りない」という感覚。

 

これが個性と独自性を強く求めると同時に、マイワールドの形成、一味違ったアブノーマルな雰囲気や所作の出所となるわけですね。

 

 

また感受性にも優れており、「不足」の悩みを持って不遇をかこっている人たちの心中や本心を巧みに見抜き、しっかりと辛抱強く支援していく力も秘めています。

 

 

 

さて、そんなタイプ4が陥りやすい現象は、「他人と比べて自分はどうか」。悪い意味での「比較」です。

 

いわゆるフィーリングセンターに依存するタイプは、誰しも人との繋がりを重視します。そのため、人とのつながりがないと途端に不安になるわけですね。

 

 

というわけで、他の2タイプは露骨に人に依存するのですが……このタイプ4は、フィーリング型でありながら、人と一定距離を置きたがるという複雑なタイプです。

 

 

 

そこで、タイプ4が人との繋がりを維持するために行うのが、「比較」、そしてそこから生じる「嫉妬」というわけです。

 

 

囚われというものはそれぞれのタイプの本質を濁らせるものですが……タイプ4の自己観察力はずば抜けており、誰に言われずともこの「囚われ」と「本質」の関連性に気付いていることが多いのです。

 

その結果心のどこかで喪失感や物足りなさを感じており、これが周囲との比較や嫉妬という形で現れるわけですね。

 

 

 

「この喪失感は他の人たちはわかるまい」「自分の事が他の連中にわかるはずがない」。

 

そんな思いがタイプ4のどこかにあり、こういった部分に気づかない周囲に対し「幸せそうでいいなあ」という羨望や強烈な妬みを抱き、それが自身の人生設計で悪さをするのが、このタイプの囚われの全容です。

 

 

 

感受性や振れ幅の大きさは、上手く機能すれば人生に豊かさをもたらしますが、逆作用してしまうと「自分だけが」という苦しみから、一気に生きづらくなります。

 

特にタイプ4は否定的、マイナス部分の感情に惹かれやすい性質を持っているので、こういった苦しみには反応しやすいという一面も。

 

 

 

自身の感性の中で生きていきがちなタイプ4ですが……やはりもっと広い視野で見たほうが、何かと可能性というものは広がっていきます。

 

アブノーマルな感性や自己実現を深めるには、意外にも平凡すぎるような付き合いや取り立ての無い人とのかかわりも、案外重要だったりするのです。

 

 

それに、必ずしも自分を大切にしてくれる人が、個性的で洗練された人とは限らないのです。

 

要するに、とりあえず見てみる、やってみる。どーしても合わないものは世の中には複数ありますが、とりあえずというのも人生をよくするには大事な姿勢ですよ。

 

 

 

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健全度による違い

 

 

 

レベル1 自身の存在意義をしっかりと見据え、しっかりしたアイデンティティと天啓に富んだ、独創的でありながらも安定感のある人物に。

 

自身の人生の欠陥ばかりを見る目や自己陶酔を捨て去り、より洗練された人物に。

レベル2 自身のマイナス感情でなく、好みや感性を見る。自分の気持ちをしっかりと見据え、「自分らしさ」の自己イメージをしっかりと保ち、安定した生活を送る。

 

すでにアイデンティティは確立しており、それをさらに強化していくことでいつしか囚われを捨て去る。

レベル3 能弁化で、絶妙な感性を駆使して人と関わる人物。創造性豊かで、個性を表現すると同時に周囲とそれを分かち合うことで自己強化を図る。

 

個人主義的な感性や独自性の持ち主だが、人とも良く接しようとするため悪印象は抱きにくい。

レベル4 想像力と独特の感性をフル活用して人との差別化、個性化を図る。しかし一方で、そんな自分を救ってくれる救世主の到来を待ち望んでいる。

 

言ってしまえばロマンチスト。同時に気まぐれで、自身の気持ちに振り回されて創造性を捨ててしまう事を、密かに恐れている。

レベル5 個性が輝く、物憂げなダウナー系。自意識高めでやや気高い印象を持たれるが、裏では「個性派なんて認めてもらえない」という現実を突き付けられることを恐れている。

 

自身のそんなデリケートな気質が救世主を呼び寄せると信じており、それ以外の人間を遠ざけるためわざと気の無いふりをすることも。

レベル6 「どーせ救いなんてない」。そんな根底の絶望が退廃的、放縦的な人格を作り出す。

 

他人を「要求ばかりを押し付けて自身を壊す上、自分たちはチャンスをものにして安定していやがる」というどうしようもない嫉妬を抱き始めるのもこの辺りからか。「自分はいいけど人はダメ」というルールを作り、そこに逃げることも……。

レベル7 自身が人生を無駄にする原因なのではと心根で思い始めるが、ここまで落ちればそこからの脱却は困難を極める。

 

強烈な疎外感や嫉妬、人との比較が渦巻く陰鬱な気持ちに支配され、自分の感性やわがままを認めない者はすべて敵視するようになる。

 

しかし怒りは面に出さず、抑圧することが多い。結果として本来豊かなはずの情緒すらも忘れるほどの無気力で憂鬱な人格に成り果ててしまう事も。

レベル8 もはや比較の囚われや強烈な自己イメージの強迫観念から逃れることは能わない。イメージ内の自分を絶対視し、それに見合わない者はとことん排除する。

 

自分が嫌い。一向に現れない救世主も嫌い。自分を嫌っている周囲も嫌い。すべてを否定し、どこまでも自己の殻に閉じこもり、陰鬱な気持ちのまま自己破壊的な行動を繰り返すことも。

レベル9 「自分の無益な妄想で人生が無駄になった」という気付きたくもない気付きに、悪い意味で真正面から向き合ってしまう。

 

結果として、度重なる自己破壊の末にたどり着くのは自分の人生の否定。助けを求めて痴情や自傷といった自己破壊を繰り返す。絶望の果てに自ら人生のリセットボタンを押す人も少なくない。

 

 

 

個性というのは、孤独と隣り合わせ。特に集団意識の高い日本では、飛び抜けた個性は「統率を乱す害悪」として排除されることも少なくありません。

 

タイプ4は、言ってしまえば個性的、かつ自分らしさを追求する姿勢。この2つが折り重なり、世間や世評からの攻撃を受け続ける危険性を持ち、本当は人とつながりたいのに繋がれないことでどんどん崩れていくタイプ……というわけですね。

 

 

 

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「自分がどう思っているか」ばかりを追い求め、しかもそれが何ともドラマチックな空想につながるようなら危険信号!

 

 

冷静かつ合理的に、もう一度他人の気持ちや事実を確認してみましょう。

 

本当に相手は自分を傷つけようと悪意を持って行動したのか? 勘違いではないのか?

 

 

自分の殻に籠りやすいタイプ全般に言えますが、勘違いを抱いたまま自分一人で考えても堂々巡り。良い答えはまず得られないと思ってよいでしょう。

 

 

特に他人の注意や関心が欲しいタイプ4にとって、勘違いからの孤立は死活問題。

 

感情ではなく、しっかりと向き合っての現状証拠で相手の気持ちや感情を考えるようにしましょう。意外と勘違いって少なくないですよ。


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