エニアグラムタイプ4:退行と統合

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退行と統合

 

 

 

個性派のタイプ4は、飽くなき自分探しの旅を行っているような人物で、自らの個性を主張すると同時に、生粋のロマンチスト。

 

 

多くに心動かされ、時に悲しみのようなネガティブ感情にも価値を見出して、時に悲しみに打ちひしがれてる人を辛抱強く支える同情心も持ち合わせているタイプ4ですが……基本的には空想世界に生きるのがタイプ4の特徴。

 

 

他者評価を気にする感情型でありながら人から孤立することも多く、人や現実から離れていくにつれて自分を見失い、他者から見ると移り気、気まぐれで何を考えているのかわからない人に見られてしまう事も……

 

 

 

 

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ストレスを感じるとタイプ2へ

 

 

 

 

もともとタイプ4は優しい人が多く、特に苦境に立たされている他人に対しては、同情心やロマンへの渇望からとことん支えようとする事も少なくありません。

 

と、そんなタイプではあるのですが……健全度が高くなると、その優しさが次第に押しつけがましいものになってしまう事があります。

 

 

 

というのも、もともとマイペースでロマンチストな性格であるため、どんどん自分の世界に入り込んでいってしまうわけですね。

 

そして自分の世界に引きこもってしまったはいいものの、タイプ4の本質は人から大切にされたい感情センター型。したがって、引きこもってしまった埋め合わせとして人との深い関係を求め、気付けば依存関係に……というのが落とし穴になりやすいのです。

 

 

不健全になるにつれて、タイプ4は「特定の相手と深くかかわりたい」と思うようになり、次第に押しつけがましく、同時に疑い深くもなります。

 

内面では強烈な見捨てられ不安が渦巻いている状態で、とにかく相手を手元にガッチリと、それも完璧な理想の形で留めておきたいのです。そのため、感情的で怒りっぽく、最悪相手が愛想を尽かしてしまうケースも……

 

 

押し付けた親切や自分の理想をネタに、相手を自分の思い通りの人としてコントロールしようとする……というパターンが、不健全なタイプ4に多く見られる傾向ですね。

 

 

 

また、不健全なタイプ4は放縦的で不摂生なライフスタイルを好み始めることも多くなります。とにかく、こうして人や物に依存しなければやっていけなくなるのです。

 

同時に気分や感情のムラも大きく、非常に扱いづらい人として周囲の目には映ってしまう事でしょう。

 

 

 

で、そうやって好き勝手やってる不健全状態のタイプ4ですが、その内面の多くを占めているものはというと……自己嫌悪

 

 

もともと現状や自分自身の内面に納得しづらいタイプで、空想が現実からかけ離れればかけ離れるほど自分の事が嫌いになっていきます。

 

 

 

この辺りは、だいたい芥川龍之介や太宰治当たりの生き方を見ていると大まかな形は見えてくるのではないでしょうか?

 

 

とにかく、特別であるがゆえに周囲となじめず、それでも繋がりを求めた結果暴走していってしまう……そんな悲劇のタイプと言えるでしょう。

 

 

 

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統合:タイプ1へ

 

 

 

逆に健全な方向に向かうにつれ、タイプ4はタイプ1の素養を含むようになってきます。

 

もともとふわっとした理想像を持ち、そのために日々努力していく傾向が強いタイプ4ですが……そこに健全なタイプ1のような現実を見据えて地に足をつける冷静さが加わるわけですね。

 

 

もともと、高い理想とそれを求めるガッツと素養は備わっていますから、そこに冷静で客観的な視点が加われば鬼に金棒です。

 

 

現実的視点、そして見据えた現実と自身の感情的な拒絶をしっかりと理解し、本当に必要な物が何なのかを見出す識別力。こういったものを取り込むことで、タイプ4の独特の世界観にもしっかりとした基盤が生まれるのです。

 

 

空想を現実のものにするためには、意外と泥臭い事や平凡な頑張りも必要になることが多いのですね。

 

タイプ4の場合はそういった部分をしっかりと見て、しっかりと基盤を作ることができれば……あとはもう独壇場です。

 

 

平凡や現実とのバランスをしっかりと保てれば、意外なことにやれることが増えていきますよ。

 

 

 

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統合への道

 

 

さて、タイプ1に近づくとわかったところで、じゃあ他人に厳しくすればいいのかというと……実は違うのです。

 

必要なのは、自分の気持ちと事実の区分け。

 

 

さしあたって……意識していただきたいのは以下の点でしょうか。

 

 

 

・事実と感情は別物と知るべし!

 

・親しき友を己の感情のはけ口にするべからず!

 

・生活リズムを整えれば、より力が発揮できると知るべし!

 

 

 

まずは、先ほどからしつこいくらいに言っている「現実の客観的視認」ですね。というのも、ここが更なる人生の充実に向けての第一歩として、肝心な部分になります。

 

 

で、この現実の視認というのもこれまた色々とあるのですが……さしあたってタイプ4の方に一番見てほしいのが、

 

 

・空想上ではなく等身大の自身の長所

 

・今自分の手元にあるもの

 

 

と、こんなところでしょうか。

 

特に理想像にこだわりやすいタイプ4にとって、今手元にある幸せや現在の自分が持ち合わせている長所など見るに値しないケシ粒のようなもの。

 

したがって、この辺りから目を背けてしまい、結果として高望みと絶望の無限ループにはまってしまう事が多いです。

 

 

まずは、あなたが今持ち合わせている手札をしっかりと見据えてみましょう。意外と、他人のほうがあなたに嫉妬してしまうほどの物を持ち合わせている可能性もあるかも……。

 

手っ取り早い方法は、あなた自身の仕事ややったことを見返して、良かった点を探してみる……とかですね。

 

 

もっとも、自尊心を得ると尊大で他人をゴミと思うようなけしからん輩も出てきますが……案外タイプ4はそういう人種とは無縁であることが多いですよ。

 

 

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そして次は、今ある現実をしっかり受け止めることも大事。

 

 

正直、足りないものを数えているとキリがないのが人生なのです。ならば、今ある手札を見て、それでひとまず満足してから進むべき道を定めようじゃないかというわけですね。

 

例えばさっき述べた自分の長所もそうですし、後は自分を大事に思ってくれている人とか……なんなら、ちょっとズレますがタイプ9にならって「今日食べたあれはおいしかった」とか、そういうものでもいいのです。

 

とりあえず着目してほしいのは、「今あるもの」と、「今できる事」です。ここさえ見られれば、見る世界は変わってくるはず。

 

 

 

あとは……それに付随するあれこれですね。

 

足りないものが手に入らないだとか、自分がダメすぎるとか……そういう気持ちのはけ口として、無意識に友人に当たってしまう事はありませんか? 友人も生きてる人であり、対等な関係。強烈な感情をしっかりと制御できる人物も稀なのです。

 

 

そして生活リズムはしっかりと整えるのも、またタイプ4の力を増幅させるのに1役買ってくれるかもしれません。手順や生活リズムを紙か何かに書き出して、その通りに動いてみるのもいいでしょう。

 

 

 

とにかく、タイプ4の弱点は未来や過去を見つめすぎるあまり、現実に目がなかなか行き届かないところ。しっかりと現実を見て地に足の着いた着想ができるようになれば、どこまでも独創的に突き抜けていけるかもしれませんよ。


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