エニアグラムとは何ぞや?
エニアグラムは、最近では職業関連やセミナーなんかでもちょくちょく使われてきてますね。
今回は、その「エニアグラム」というものが何なのかというところからお話していきましょう。
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エニアグラムって何?
はい、まずはエニアグラムとは何ぞやというところから述べていきましょう。
簡単に言えば、こんな図の事ですね。
これだけ見ると「なんのこっちゃねん」となりますが……原則、エニアグラムはこの図を指し、広義ではこれを基調とした性格、精神の分類を指すのです。
「エニアグラム」という言葉はギリシャ語が語源となっており、「9」という意味を持つエネア、そして「図形」を意味するグラモスという言葉がくっついてできた単語とのことですが……まあ、この辺りはどうでもいい豆知識程度ですね。
さて、上の図をご覧になるとわかる通り、エニアグラムでは、人の性格を大まかな特徴に沿って、主に9種類に分類されています。
それが、上に書かれている完璧主義、いい人、ハングリー精神、オンリーワン、オタク志向、安全志向、快楽主義者、反骨精神、平和主義者と……この通りになるわけです。
ちなみに上の分類はなんだかボロクソ言っているが、別段他意はないぞ。
あいつを真に受けたあかつきには、ここの作者の性格は「完璧主義と反骨精神と奇人ゆえの面倒くささが同居した関わりたくもねえクソオタク」になっちまう。
あくまで性格の根幹部分を断片的に表したってだけのことで、全員の人間がこの通りになるわけがないのは、忘れちゃダメだな
あくまで性格の“大まかな”傾向を示す指針であり、自分がどのタイプで何に向いているのかとか、そういう人とはどうかかわればいいのかを示す地図のようなものであることを忘れないでいただけると幸いです。
間違っても、レッテル貼りに使うのは厳禁です。
3は意地汚いクズだとか7はバカだとか、5は気持ち悪い根暗だとか4は気取ったナルシストだとか……こういう決め方はいくらでもできますが、こうやって他人を攻撃するために性格の分類を使うのは不毛としか言いようがありません。
繰り返しますが、あくまで性格のおおもとの部分を示しているにすぎないのです。例えばタイプ1が強い人が2のような優しさだとか3のような野心を持ち合わせていることだってしばしばありますし、7のような明るい人が裏では4のように感傷的な部分を持ち合わせていることだって普通にあり得るはずです。
あくまでタイプ別に見た自分の性格、そしてそれに合った生き方等、これらのタイプが強く出ている人との円滑なコミュニケーションを取るための基準や簡単な方針に過ぎないことを忘れないでくださいね。
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9つのタイプの特徴
さて、エニアグラムの軽い説明と注意事項をお話したところで……続いて、9つのタイプの分類について、まずは簡単に解説していきたいと思います。
それぞれ、なんとなーく字面や表現でどんな性格かわかるかもしれませんが、今回は少しだけ掘り下げてみましょう。
タイプ1は高潔な人道主義者
まず、タイプ1はというと、まさしく完璧主義者によくいる「努力の人」とでもいうべきでしょうか。
常に完璧を目指してストイックに努力を重ね、「人道」とか「公平性」「正しさ」をとことん追求し、追い求めるスタイルを至上としています。
まあ簡単に言うなれば、高潔な人格者だけど少々お堅い委員長タイプや、儒学者的な人物といったところでしょうか。
基本的には自身の倫理観に自信を持っており、その明確な価値観に基づいて動いています。
常に自制的で正しい姿勢を貫こうとし、「~~すべき」といったような義務的な言い回しを好みます。
タイプ2は奉仕主義者!
世間一般的な「優しくていい人」といえば、だいたいがこのタイプでしょう。
情に厚く、困っている人を放っておけず、人々の助けとなるのを信条としています。
腹黒な偽善者もこのタイプを真似て慈善活動に取り組みますが、このタイプとの違いは、困難に直面した場合でしょう。
裏に打算のある偽善者は、自分に少しでも損があるなら平気でその人を見捨てますが、このタイプの人は筋金入りの奉仕精神の持ち主なので、時として自分の心を封殺してでも人を助けようとし、人助けの為ならば自分の本音に興味を持たない部分があります。
また、自分の本心や本性が必ずしも一つではないのもこの人の特徴の一つ。自身の内面の複雑さを器用に使い分け、人に合わせたりもします。が、時としてその多面性が思わぬ野心や欠点を生むことも……
基本的に、人助けにやりがいを求め、感謝と喜びのために生きるタイプですね。
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タイプ3は、ザ・ハングリー
タイプ3は、まさしく野心と効率に生きる人とでも言いましょうか。そのハングリー精神は尋常なものではなく、まさに成功と名声の為ならば自分自身を喜んで犠牲にし、普通の人ならば絶対に挫折するような目標にも笑って突き進む人です。
当然、向こう見ずながむしゃらな努力は好みません。作業や生き方の効率化も同時に行い、人にも効率的な生き方を望みます。
とにかく、自分のプラスイメージと実績を積み重ねるためには文字通り命を張って何でもするタイプです。
案外サバサバしていて朗らかな自信家というイメージが強いのもこのタイプで、野心とその性格が合わさって魅力的に見えることもしばしば。現代では一番周囲から評価されそうなタイプですね。
逆に失敗に関しては本気で嫌悪感を持っており、時に押し付けや人の使い捨てにつながることも……
タイプ4は、一風変わったロマンチスト
タイプ4は、普通とは一線を画した変わり者。
人生において重要視するのは、「個性」と「感動」。平凡を嫌い特別な人間であろうとする人物ですが、同時に人を思いやれる高い感受性と、落ち込んでいる人を支え励ます優しさを持ち合わせています。
が、やはり感受性の高さは諸刃の剣。ナイーブで少々ネガティブな一面も持っており、特に傾向の強い人はリアクションも芝居がかっていたりと、見る人によっては不動のマイナスイメージを与えてしまう事も……
特に芸術的な表現力や発想力に優れており、普通の生活にはなかなかなじめない反面、個性を尊重できる場においてやると化ける可能性も大いにあります。
ピーキーで特殊な人である分、いざ本領を発揮した時の爆発力はピカ1でしょう。
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タイプ5は、まさしく極めるタイプ
タイプ5は、言ってしまえば知識命。
基本的に一人が好きで秘密主義者。全タイプ中で1番プライバシーが必要になるタイプですが、その分析力や観察、洞察力は目を瞠るものがあり、当人もそんな評価を好むという参謀タイプです。
このように知力には特化と言えるほど長けてはいますが、全体的に自信がなく、何かを始めたり論説を立てるときは慎重に情報収集から入り、納得するまで行動に移したり話始めたりはしないタイプです。
口数が少なく、一人が好き。とにかく、多くの知識を溜め込んで安心し、人からの羨望も「よく知っている」といった類のものを向けられると喜ぶタイプですね。
ちなみに、興味さえあれば何にでものめりこんで時間を忘れるまで調べる人で、何にのめりこんでしまうかは本人にもわかりません。
タイプ6は、石橋を叩いて渡る安全主義者
タイプ6はまさしく忠義大好きな日本人向けの逸材なのですが……その内面は少々複雑な模様。
まず、彼らは「強力な保護者」の元で安全に暮らすことを求めます。そのため、上の命令には原則として絶対服従。至って忠実で責任感があり、規則もしっかり守る忠臣の鑑です。
が、自分の所属先が安心できる真っ当な権力でないと感じた時には一転して反抗の姿勢を示すのがこのタイプ。
その根底には常に安らぎや信頼があり、言ってしまえば、信用できる人にはとことん尽くす反面、信用ならない者は断固として排除しようという人たちですね。
タイプ7は、まさにムードメーカー
タイプ7は、まさしく快楽主義者という言葉がぴったりでしょう。
陽気でお気楽、好奇心に忠実で、楽しさと面白さを徹底追及するような人たちです。まさしく、人生をよく楽しく生きるためのお手本とも言うべき人たちですね。
どんな時でも楽しみや面白さを探して歩き、常に周囲には楽しさいっぱい、好きな人もいっぱい。エネルギッシュで陽気な、このご時世には希少な存在と言えるでしょう。
もっとも、楽しみが全くなければ一気に瓦解するのもこのタイプの特徴ですが……
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タイプ8は、反骨の親分肌
反骨の相と言えば、真っ先に思い浮かぶのがタイプ8の人物でしょう。
勇敢で正義感に満ち溢れ、何者であっても正義を犯す者には容赦をしない人物です。それは自分よりもはるかに身分の高い人物であっても例外ではありません。
不正や怠惰、虚栄を見抜く洞察力や権力構造の把握能力も持ち合わせており、自身の正義を執行できそうなポジションや反抗手段を迅速に確保するクセモノでもあり、いい意味でも悪い意味でも油断できません。
また、弱者や子分をかわいがる親分肌のところがあり下の者はよくかばいますが、反面我が強く敵に容赦のない残酷さも持ち合わせており、独裁的です。
言ってしまえば、暴君タイプがまさにこれですね。
タイプ9は、自己主張の少ない平和主義
タイプ9の根底は、安らぎと調和になります。
基本的に平和が一番。戦う事も巻き込まれることも嫌い、波風の立たない生き方を何より重視します。
また、偏見がなく、争い嫌いな一面から相手の言い分もよく聞こうとする度量の持ち主で、基本的に穏やかでマイペースな人物が多いです。
しかしそれらは自身の無さが原因の一つであり、基本的に自分の価値を軽視しがちで、人に順応することが良くも悪くも多い人物です。
何にせよ、一緒にいて一番安全で争いとは一番程遠いのは、何よりの長所と言えるでしょうね。