エニアグラムタイプ8:囚われは「欲望」

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囚われは「欲望」

 

 

 

エニアグラムのタイプ8は、恐れ知らずで強気な人々が多い印象ですよね。

 

まさに障壁を力でねじ伏せるパワータイプの英雄で、強引なリーダーシップでみんなを牽引していきます。

 

 

で、今回の囚われは、「何故タイプ8がそんなに強引なのか?」という答え合わせも兼ねたものになっています。

 

 

と言いつつ、どのタイプもその性格の答え合わせのようにはなっていますがね。

 

 

 

さて、ここでどうこう言っても致し方なし。さっそく見ていきましょう。

 

 

 

 

 

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タイプ8は世界が怖い

 

 

 

タイプ8の特徴と言えば、攻撃的で自分の隙をなかなか見せず、子分は守るが他は敵という明確な線引きを行っています。

 

そして自分の意見を絶対視する人も多く、特に実態やきちんとした理由が伴っていない批判は断固拒否。また、特に「裏切られた」という印象を強く持ちやすいタイプでもあります。

 

 

さて、タイプ8がなぜそんな人たちなのかというと、要因はまさに囚われにあるわけです。

 

 

 

 

タイプ8の囚われは欲望。といっても、強欲で意地汚いというわけではありません。タイプ8の欲望の向く先は、強さと勝利

 

 

実は一番人も世界も信用していない人が多いタイプで、だからこそ力の優劣でだいたいの物事を決し、建前を嫌い、その半面信用できる人間をかばう親分肌のところがあるわけですね。

 

 

 

極端な事を言えば、愛も信義もないクソみたいな社会から身を守るため、勝って優位を見せつけなければならない。

 

この考え方が、囚われや人格形成の要因に少なからず影響しています。

 

 

 

つまりどういうことなのかというと、弱さを隠し、力業で願望を押し通すことで、場をコントロールしようとします。そうしないと、他人という信用できない存在にコントロールされてしまい、自分がそんな人間の奴隷になってしまうという考えがどこかにあるわけですね。

 

 

だからこそ優劣にこだわり、自分の力を誇示し、強烈な個性を放ち、そして最後に勝利しないと気が済まないのです。タイプ8は舐められると終わりだから。

 

 

 

タイプ8の囚われは欲望……こう聞くと、自己中心的な願望のために他人を使い捨てる悪党みたいに見えてきますが、実情は全然違うわけですね。

 

 

当然人間なので、弱さも優しさも持ち合わせています。しかしこのタイプにとっては、これらは強者に見せてはならない隙です。上の人間はだいたい敵だから、弱さや優しさを見せてしまえば付け込まれると思っているわけですね。

 

 

代わりに、格下には非常に優しいことも多く、貴重な味方に対してはとことん協力しようとするのです。

 

 

 

言ってしまえば、味方に優しく敵に厳しい、良くも悪くもサバイバル精神に富んだ乱世に生きてるタイプです。

 

 

 

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健全度による違い

 

 

 

レベル1 「世の中敵だらけ」というある種のファイティングポーズを解いて、リラックスした余裕のある対応を示す。

 

パワーファイト以外にも「相手を赦す」という選択肢もしっかり選べるようになり、必然的に強く見せる必要性がなくなってくる。英雄的な“憧れの人”になる。

レベル2 精力的で行動志向。自分の人生の舵は自分で取る。

 

圧倒的な威信とエネルギーで自信満々に行動していく強者で、人々もそんな彼らを尊敬するだろう。

レベル3 ザ・チャレンジャー。動き、達成すること。そして自分を慕ってくれる人を守り養う事。そしてその人たちが成長することを自らの拠り所にする。

 

冷静で建設的、現実的な判断力に剛毅さと決断力が加わり最強に見える。そして出た案を実行することを何よりの楽しみにする。

レベル4 自らの望みに向けて、抜け目なく功利的に向かっていく。ビジネスライクな競争屋。

 

自分のシマを守るために奮闘するが、裏では密かに「それには力が足りないのではないか?」と思うようになり、力に貪欲な姿勢が表面化し始める。

レベル5 ちょっと怖くて仕切りたがりの支配者。自己愛や自己賛美がやや鼻につくようになってくる。「自分は重要人物なんだ!それをわかれ!」。

 

自らの計画、自分の指示なんかを最重要視し、それに従わせるために気前よく人と接する。裏では自分が尊重されないのではという恐怖が渦巻いており、それがより強固な姿勢を生み出す。

レベル6 威圧的で対決姿勢が強固になる。喧嘩腰で気難しく、敵対者は限界まで追い詰めないと気が済まない。

 

全ての場が優劣を決める場所に見えてきており、勇敢であると同時に高圧的で怒りっぽくなり、怒りと恫喝で強引に物事を思い通りに進めようとする。

レベル7 人から裏切られた、背かれた。そんな考えに支配され、極度の人間不信になる。

 

攻撃的な防衛本能むき出しで、執念深くバイオレンスに人を追い詰める。アウトローを自覚する無情な独裁者。

レベル8 報復行動を恐れるあまり、いよいよ被害妄想も爆発。潜在的ライバルに対し「殺られる前に殺る」の精神で先制攻撃を食らわせ、無理や無茶を繰り返す。

 

「僕は死にません!」的な誇大妄想にも憑りつかれており、好んで自他を危険に放り込もうとする。

レベル9 周りは敵。みんな敵。いつでも自分をぶっ潰せる。

 

ここまで落ちてしまえば、後は頼れるのは自分のみ。敗北の可能性があるならば、いっそ全部壊してしまえばいい。もはや逃げ場も失ったタイプ8は、自らの意に従わぬ者すべてに敵意と殺意を向け、目に映るものすべてを無情なまでに破壊しつくす。場合によっては殺人すらも犯しかねない。

 

 

 

強気の姿勢と強引な態度は、すべて防衛本能。それだけいつも緊張状態にあるのがタイプ8です。

 

極限まで膨れ上がった風船は、ちょっとの刺激で破裂します。タイプ8の暴発も、だいたいこれに似たようなものですね。

 

 

一度破裂してしまったが最後。人間不信と危険な妄想によって多くの人を敵とみなし、もはやだれにも止めることのできない暴君と成り果てるでしょう。

 

 

 

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戦わなければ何もできない。そう思えるようになった時が、タイプ8の危険信号です。

 

 

余裕を持って構えるために、ゆったりとリラックスできる場を用意しましょう。

 

 

 

結局、力で無理やり人を従えていても、最終的には恐れていた通りの結末にたどり着くことが多いのです。たまには人に任せてみるなどして、自分は休んでみるのがよいでしょう。

 

時には大きな流れに身を任せてみたり、直感に頼るだけでなく他社の意見を取り入れてみるのも悪い話ではありません。

 

 

 

そして何より、ムカついたら10数える!

 

相手を試すため高圧的な態度をとってしまいがちなタイプ8は、相手の本音を引き出すために怒りを使う事が多いです。

 

 

しかし、怒ってしまうとなかなかに場が荒れやすく、一連の騒動を収めるのも一苦労。何より、周囲が怖がってしまい、それが最終的に敵意へつながる可能性も低くはありません。

 

短気は損気とはよく言った物ですが、特に和が求められる環境で波乱を起こすと、周囲の共通の敵と認識されてしまう事もあるでしょう。そうでなくとも、いい結果は生まないことの方が多いのです。

 

 

 

あまり考えたくはないでしょうが、人それぞれです。

 

怒りを向けられれば恐縮する人もいますし、逆に意固地になって黙ったままそこから動かなくなる人もいます。

 

 

 

そして何より、人には人の道理がある

 

 

強い人も弱い人も世の中いろいろ。あなたが成功したやり方が必ずしも人に当てはまるとは限りません。

 

価値観の相違に関しても、単にお互い合わないだけで、相手もきちんと筋が通った考え方をしていることもあるかもしれません。

 

 

意外と、世の中勝ち負けだけではないのですね。いや、信じられないでしょうが。

 

 

たまには自分の弱さや抱えている悩みに目を向け、信じている人に思い切って話すことも必要でしょう。そうやって弱さをしっかりと見据えることで人の抱えている弱みや辛さを理解できるようになるのです。

 

 

何より、相手の痛みや辛さを理解してしっかり受け止めてやることで、より多くの相手の信頼を勝ち取ることもできるでしょう。

 

 

戦って屈服させるのではなく、包容し信頼を向けさせることで、味方につけて戦う必要すらもなくしてしまう。こういう勝ち方もあるのです。


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