囚われは「怠惰」
タイプ9は「平和をもたらす人」「平和を好む人」などと言われており、とにかく強烈な自我を表に出さず、周囲にしっかり適応して穏やかでのんびりしたムードを築き上げてくれます。
のほほんとしていながら思慮に長け、自信がささやかな幸せを享受しつつ、周囲がピリピリと張り詰めていてもいつの間にか緊張をほぐしてしまう。
しかし、そんな協調タイプにもかかわらずひときわ頑固……というか一つのパターンにこだわってしまいがちな一面があるのです。
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「面倒」ではなく「保守」
このタイプは穏やかで辛抱強く、ゆったりとした日常生活を送ることを良しとしています。
そんな癒し系タイプ9の囚われは、「怠惰」。
めんどくさがり……と言えば確かにタイプ9はそういう傾向は強めなのですが、ここではそういう意味ではありません。
悩みとか葛藤とか揉め事とか、そういう面倒くさいのは全カット。この方向に物事を持っていきたがるのが、タイプ9の囚われと言えるでしょう。
タイプ9は基本的に優柔不断で、自分の思いのたけを述べません。というか、意図的に自分の本音から目を背けようとすることが多いのです。
自我を無くしてしまう事で妙な波乱を避けられるなら、それに越したことはない……といった感じですね。
結果として、人の欲求や悩みには敏感なのに、自身の感情には無頓着。下手をすると、自分の意見や望みを聞かれたときもまったくそれを語れない……という事も有り得るのです。
さて、この怠惰にはもう一つの意味合いがあります。
それが、テコでも動かない……です。
これは、一種の自己防衛本能のようなものですね。波風を避けたい余り、そういう環境に無理やり立たされそうになると亀のように首を引っ込めてしまうのです。
もしもこの状況でなおも無理矢理決断させられようものなら……その決断に意地でもしがみつき、今度こそテコでも動かなくなるでしょう。
こうなったら大変です。このタイプが一度でも右と決めたら、何としても右。左が正しくても右。周りが右という決断をさせたという事を完全に根に持って、意固地になって右と言い張ります。
もともとマイペースでのほほんとしたタイプなのですが、他者を再起不能に追い詰めるような攻撃力を持たない分、外部からの刺激にはかなり敏感です。
特に和を乱したり、無理やり決断を迫ったり、冷たい現実を突きつけてきたり……こういう「自分の聖域」を侵してくる人はタイプ9にとっては天敵のようで、すっかり心も態度も閉ざしてしまいます。
どちらの行動も、根幹にある物は「周りの人とのつながりを維持したい」という気持ち。
例えば自分が自己中心的に動いたせいで場が荒れるのも嫌だし、自分の決断のせいで周囲との良好な関係が壊れるのも嫌。かといって他人に自分のペースを乱されるのも嫌……といった感じですね。
とにかく、自分自身を激流の中に置きたくないというのがこのタイプです。普段自分を抑えている分、それでもダメで逃げ場が無くなれば……まあ悪く言えば面倒くさいことになってしまうのがタイプ9というカテゴリーなのです。
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健全度による違い
レベル1 | 大胆な存在感と静けさ、度量と自信を兼ね備えた、不動の巌のような大人物。
欠けていた自尊心を手にした事で適度に自己主張をするようになり、真のつながりを手に入れた姿。不思議と欲しかった安寧や平穏を手に入れることができ、本人もご満悦。みんな幸せ。 |
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レベル2 | 周囲に安心と安定をもたらし、それを維持することに努める。アロマ系ムードメーカー。
周囲や対人関係の全般に意識を向け、良好な状態の維持に努める。 |
レベル3 | 親身で気取らない善良な人物。ザ・仲裁者。ゆったりとくつろいだ人生を歩んでおり、心も落ち着いている。
無私の精神で辛抱強く仲間を支え、持ち前の癒しの力で周囲を鼓舞する、縁の下の力持ち。 |
レベル4 | 控えめな性格で、穏やかかつ無害な人。
葛藤を避けたい思いがわずかながらにくすぶっており、自己評価も総じて低い。そのため自分の意見を封印し、やりたくないことでも周囲に合わせてやり始める。 |
レベル5 | 強烈な感情は人間関係を壊す。そんな心配に意識を持っていかれた結果、受動的でのんびりとした応対をするようになる。
心地よく慣れ親しんだやり方にはまってしまい、そこから出ようとしなくなる。だって平和が壊れるのが怖いんだもの。 |
レベル6 | 諦めた。とりあえず問題は先延ばし。人からとやかく言われて心の中の安全地帯が壊れるくらいなら、いっそ淡々と今のままの人生を歩もう。
内心ふつふつと怒りがこみあげてきてるけど、それも知らない。問題や課題を見なきゃ幸せ。いっそそういう怖いのから離れたい。 |
レベル7 | 無気力で怠惰、投げ遣り。結局平穏を壊してでも発生した問題に向き合わなければならない。これがタイプ9には耐えられない。
全部大丈夫。モブキャラに徹すれば何とかなる。何とかなるから見たくもない。今の場所からテコでも動かない。 |
レベル8 | 現実直視は怖い。でも心の中もどんどん落ち着ける場所が無くなってきている。せめて、わずかに残った聖域だけは守りたい。
結局、平穏を守るには現実とおさらばするしかない。そう考えた結果、始めるのは危険因子の閉め出し。人間関係も無難じゃなきゃ絶つし、何かの影響を受けるのもまっぴら。辛いだけの現実なんてノーサンキュー。場合によっては記憶喪失になるケースも。 |
レベル9 | 戦乱からの逃避行の末、行きつく先は自暴自棄。やることは一つ。今の状況のリセットボタンを押すだけ。
無気力以前に無反応の精神崩壊状態になることも多い。場合によっては多重人格に目覚め、別人格に出張ってもらって自身は消滅する事も。 |
物事は必ず長短表裏一体です。平和主義は事なかれ主義に通じ、それが破られてしまった際には壊れる以外に道が無くなってしまうわけですね。
自己主張をすれば角が立つ。一切しようとしなければ、最後は破滅あるのみ。このジレンマ、もどかしいです。
「やりたくないけど、頼みは断れないしやるしかないか」。つまり、やりたくも無い事を引き受けてしまう場合が多くなれば要注意です。
世の中、意外と最初から断ったほうがいいことも多いのです。困っているなら、自分の状況や気持ちをしっかりと説明してみましょう。
それでもまだ相手が怒鳴り散らすようなら、相手も余裕がないのか、それこそそいつ自体が平穏を乱すタイプの人間かのどちらかです。重く受け止めることもないでしょう。
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タイプ9にとって特に大事なのは、自分のケア。
1.とりあえず1歩踏み出す
2.なにかハマれそうな趣味を探す
さしあたって、この2つを意識することから始めてみましょう。
1歩踏み出すというのは、例えばやりたいことをパッと思い浮かべてやってみるとか、その日のToDoリストの作成とか……。いきなり大きい事から決断しても疲れるだけなので、本当に気楽な部分からのスタートを心掛けるとなお良しです。
周りは、意外とあなた自身を見ているかもしれませんよ。少なくとも自分自身の事については、決定権はあなた本人にあります。それを無視して、「取るに足らないしょーもない意見だ」と誰が言えるのか。
囚われの項目じゃ出る気はなかったが、おっさんだ。
もしも尊厳の大小だの存在の貴賤だのを持ち出してあんたの決断を否定する奴がいたら、そいつはクズだ。断言する。
やっつける必要まではないが、舵取りは任せるとヤバいぞ
いいのです。自分の事くらいは、周りに四の五の言わせず自分で決めちゃいましょう。それくらいの権利はあって当然です!
あと、やっぱり熱中できる趣味って、あると結構気が晴れます←
体を動かしてみたり、絵を描いたり何かの楽器を習ってみたり……。
とにかく、自分を大切に!
タイプ9は、そこを一番意識すれば、たいていの問題は解消してしまうのです。