エニアグラムタイプ9:ウイングは8と1

  このエントリーをはてなブックマークに追加

エニアグラムタイプ9:ウイングは8と1





タイプ9は平和主義的でおとなしい人であると同時に、何にも染まれるカメレオンタイプでもあります。

そのため、タイプ9はその場その集団に応じて他タイプに混じっている事もあるのですが……その影響か、ウイングによる変動もはっきりしており、タイプ8、あるいはタイプ1にも近くなるような印象を受けます。


タイプ8が入ると、いつもは非常に穏やかでニコニコしているものの強固な意志を持ち、タイプ1のウイングを持つと道徳的な素養が強く出るようになるのです。


今回は、そんなタイプ9の両ウイングについて解説していきましょう。




スポンサーリンク



タイプ9ウイング8:調停者



タイプ8をウイングに持つからと言って、タイプ9は強烈なオラオラ系に目覚めるわけではありません。

あくまで彼らは平和主義的。タイプ8のような強烈なパワーは内側に眠っていますが、それは基本的に表に出ることはないでしょう。あくまで平穏無事を願い、時に自分の意見に蓋をする。ここが、タイプ8との違いになります。


タイプ9ウイング8には一定のキャパシティがあり、それを超えない限りは原則自己主張は控えます。


 

タイプ8との違いは、納得できない意見に真っ向から反論するか聞き入れたフリして受け流すかの差だろうか。タイプ9は原則、自分の意思は強固だが表に出さず、受け流すのを良しとしているぞ




健全時:ネゴシエーター・柔の型



タイプ9のウイング8は、基本的に感じが良く人と戦おうとしません。どちらかというと、戦いによって生じる波紋やピリついた空気を嫌う傾向があります。

ウイング8の影響で自分なりの正義感や人生観は非常に強く持っていますが、原則的にそれを表に出して他人と競い合う方ではないのです。


彼らにとって、自身の強固な意志は何物にも動じない精神力の柱。それと同時に忍耐力や優しさも持ち合わせており、人や物事に深くかかわることも難しいものではないでしょう。


また、本能センターらしく非常に現実主義的。とにかく今目の前に起きている問題を解決、究明するのが得意で、先々よりも今目の前のことに全力を注ぎます。


柔和で周囲ともしっかり関わり、現実主義的で指針はしっかりしている。こういった特徴から、人との折衝や交渉で本領を発揮するタイプでもあります。こういった特性が、「調停者」と呼ばれている所以なのです。




通常時:怒ると怖い平和主義者




タイプ9の根幹にあるのは、「不愉快な物や危険な物から距離を置きたい」という欲求。とにかく、不快な事が何もない平穏快適な環境に身を置きたいと考えるわけですね。

通常タイプ9は、自分の幸せを損なうような物や人から距離を置きたがるのですが……ウイング8が強くなればなるほど、人との関わり合いや現実的な取り組みの中でこの問題を取り除こうとします。この辺りが、タイプ9ウイング8が交渉に向いているとされる理由ですね。


また、タイプ8をウイングに持つためか、すごく頑固。タイプ9の「守り」の姿勢はよほどでなければ崩しませんが、自分なりに正解がある場合、反対意見に「なるほど」と口で言いつつも意固地なまでに自分のやり方や考えを変えません。

同時に楽しい事が大好きなため、場合によっては快楽主義に目覚めて目的を見失い、人からの忠告に対してテキトーに応対して無視してしまうという事も……



そしてもう一つ、このタイプの危険な部分が、キレるスイッチがどこにあるかわかりにくいというもの。

基本的に大人しくて人当たりがいいのですが、知らずに地雷を踏みぬいてしまうと突然キレ始めます。その怒りっぷりとくれば、もはや止まらない暴走機関車のよう。タイプ8のように怒りに任せて敵をなぎ倒し、そして何事もなかったかのようにいつも通りの穏やかな人格に戻ります。


スポンサーリンク




タイプ9ウイング1:夢見る人




タイプ9ウイング8は優しくも時に力強いといった印象の人たちですが、タイプ1のウイングを持つタイプ9はおっとりした印象がより強くなります。

現実的で「とにかく目の前!」なウイング8と違い、タイプ1が掲げているような理想の世界や居場所を夢見る人たち。



当然ながらそれに向けての行動もしますが……どこか夢の世界に思いを馳せて思考世界に浸ります。タイプ4やタイプ5とも一見似通っていますが、基本的に「自分が」「自分なら」といったような彼らと違い、あくまで高い理想や夢の世界を見据えているのがこのタイプの特徴ですね。


 

道徳とか常識とか……こういう外的な要素から生まれた秩序を求めるのがタイプ9ウイング1。この辺はタイプ1とも似てるな。

哲学とか非言語的なコミュニケーションに興味津々の人も多いぞ





健全時:創造的セラピスト




創造性、判断力、寛容性。タイプ9ウイング1の長所を3つ書き上げるなら、これらになるでしょうか。

理想の世界が大好きという特性上、このタイプは本能センターらしからぬほどに優れた想像力、創造性を持っています。これにいろんな思想を受け入れる寛容性が加わることで、それぞれの思惑や考えを一つに束ねて一種の理想郷の設計図を書き上げることができるのが最大の強みです。


とはいえ、具体的に言葉で表すのはそんなに得意ではありません。では書き上げた設計図をどう表現するのかというと……ダンスやスポーツ、音楽といった非言語的コミュニケーション。やはり本質では、頭よりも体を動かすほうが性に合っているのでしょう。


ともあれ、相手の考えていることを自分の中で噛み砕いて理解できるというのは非常に強力な強力な長所になります。タイプ9ウイング1は特にそれに秀でており、良きセラピストやカウンセラーとして機能することもしばしばです。

これは、このタイプがもっとも先入観やつまらない価値観を排除して人の意見を聞けるからだと語られていますね。




通常時:周りが気になる道徳主義者




一方、彼らが強く信じるのは、道徳や哲学といった、言ってしまえば他の人たちや世間が決めた基準。理想は高いのですがそれを言葉やしっかりとした形にまとめるのが苦手で、そのギャップをうまく縮めるために、外的な秩序形態を好むというわけですね。

そのため、社会的な地位や立場を気にする傾向もあり、道徳的、立場的な優越感を得るために特別なポストを望む傾向もあります。


また、外的基準を意識するあまり目的ややりたいことと全然違う活動に傾倒することも……



とはいえ、基本的にタイプ9。温厚で、ウイング8のような激しい怒りを見せることも滅多にありません。怒りは表出化しないのでもっとも事を荒立てませんが、反面心の内側が読めないという事も。

この辺りはタイプ1とも似通っていますが……基本的に怒りは外には出さず、内側でふつふつと煮たぎるのを完全に抑えてしまうのです。

またタイプ1と違ってチクチクと言う事もありませんが、内面には潔癖ともいえる部分や厳格な道徳心を強く持っていることもあります。

  このエントリーをはてなブックマークに追加

トップへ戻る