エニアグラムのタイプ1は、言ってしまえば完璧主義的な点、および崇高で高潔な理想を抱きやすい点が長所にも短所にもなり得ます。
したがって、そういう自分と別タイプの人とのギャップとどう向き合っていくかが人付き合いでのカギとなるでしょう。
さて、ではさっそく、それぞれのタイプとの付き合いの関係性や注意点を見ていきましょう。
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対タイプ1
まずタイプ1とはお互いに高い理想と基準を求め合うタイプ。したがって、理想や基準の共通点の多さや近さが直接相性に関わってきます。
双方誠実で思慮深く、真剣で真面目な点で共通しており、地に足の着いた現実的観点から物事のクオリティをどんどん上げていく、時間をかければかけるほどお互いの良さが見えてくる組み合わせですね。
共通の理想を掲げてお互い頑張り合えるなら、まさに百人力です。
一方問題点になりやすいのが、双方のコミュニケーションと正しさに対する義務感。
お互いに思慮深いのですがそのぶん気持ちを閉じ込めやすく、自分の本音をしゃべらないことからどんどんすれ違いが多くなっていく恐れがあります。
また、深刻に物事をとらえやすいのも、気持ちのすれ違いを加速させる原因になり得ます。
そして付け加えると、双方「自分が正しい」と思い込んでしまいがちで、少しでも軋轢があるとそこからお互い疎遠になっていくことも……。
気持ちが離れれば離れるほど些細なことで苛立ちが募っていき、最後に爆発して喧嘩別れ……というのが多いパターンです。
お互い相手の話はしっかりと聞き、言いたいことがあるときは溜め込まずに冷静になったときにでも相手に話してみましょう。
後は……息抜きや娯楽にもきちんと目を向けることと、相手にしっかりと感謝すること。「言わなくてもわかるでしょ」では、悲しいことになかなか相手に伝わらないのです。
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対タイプ2
どちらも相手に対しては誠実、そして献身的にかかわっていきます。
タイプの違いがそのままお互いの助けになるような関係性で、タイプ2からするとタイプ1の安定感や現実的思考を頼りにし、タイプ1にとっては優しさと暖かさが程よいリラックス感を与えてくれる関係です。
タイプ1の深刻になりがちな部分にも良く気付いてくれるので、バランスの取れた良い関係を築くことも十分可能といえるでしょう。
が、一方の注意点はこれらのバランスが崩れた際の懸念。
お互いの関係をうまく口で説明できず、健全度の低下と共にお互いにどう思われてるのかが気になり始めます。
タイプ2は基本的に感情や感覚で動くタイプのため、タイプ1を「あまりに冷静すぎて感情がないのか」と思えてしまう事もあるでしょう。
そうなると、双方罵倒の応酬になりかねず、結果として衝突したままそのままさようなら。あなたにとっては「うんざり」ともいえる体験で関係が終わってしまうかもしれません。
双方のバランスをうまく作用させるには、お互いの心を通じ合わせることが必須。そのために、タイプ2の「感情型」の特質をしっかりと理解してあげることが大切になります。
感情型の人たちは理屈よりもハートで動きます。すべてを許して言いなりになれとは言いませんが、まずは相手の言い分をしっかり受け止めることが必要でしょう。
対タイプ3
この組み合わせは、特にビジネスパートナー、そうでなくても共通の目標を持った関係で理想的な組み合わせになります。
プロセスを丁寧に組み上げることに長けたタイプ1と、結果重視で戦略的視点を持ったタイプ3。双方の良さが上手く発揮できる場所に身を置けば鬼に金棒です。
お互い自立した関係で粘り強く物事に取り組むため、両タイプの良さをうまく生かしていけばとんでもない目標を達成できるポテンシャルを秘めています。
しかし、やはり結果と過程はなかなか相容れるのが難しいところ。無謀に近い目標を現実のものにするためあの手この手を尽くすタイプ3は、もしかしたらあなた自身のポリシーに反する人物に見えることもあるかもしれません。
一方、タイプ3からすると「賞賛されない奴は無能」という認識も高いため、あなたのスタンスは自分を無能に貶める害悪だとみなされてしまう場合も……
特にタイプ3に対してはポジティブな言い回しが効果的。「〇〇しなければ」というより、「○○すればもっと良くなる」という言い回しを使ったほうが、乗っかかってくれる可能性は高いでしょう。
そして、あなた自身も結果重視のタイプ3の特質を理解してあげる事も大事。目標をコロコロ変えることもありますが、それらは理想を達成するためのものであることがほとんどです。
後は、やはり双方肩肘張らずにリラックスして話し合えることが一番でしょう。気持ちを話さなければ、やはり分かり合うのは不可能なのです。
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対タイプ4
なんとなく想像がつく凸凹コンビ。
基本的にタイプ4の側がタイプ1に惹かれるケースが多いようなのですが……特にタイプ4の得意分野である美的感覚を通じた繋がりでは結構な好相性。洗練されたハイクオリティな美しさを共有できることでしょう。
一般的な生活においても、現実主義的で堅実なタイプ1は想像力豊かでどこか放縦的なタイプ4の手綱になり、逆にタイプ1の隠れた欲求……例えば自由とか楽しさなんかがタイプ4によって触発され、しっかり認識できるようになります。
双方の特性が上手く中和する関係になり得るわけですね。
と、このようにポテンシャルは非常に高いコンビなのですが、やはりお互いの違いは目につきやすいもの。自分の理想を第一とするタイプ1と自分の気持ちに正直なタイプ4は上手く行かない時はお互いの欠点ばかりが目に付くことになるでしょう。
結果として批難に次ぐ批難の応酬により苦痛でしかない関係性となってしまい、そのままわかりあえる道が閉ざされてしまう可能性も孕んでいます。
タイプ4のどこかはかなげで繊細な部分にはどうにも気を使ってしまいがちですが……思いの丈は本人の気持ちを尊重させつつも、やはりきちんと伝えましょう。
二人の関係の良し悪しは、あなた自身の安定感にかかっています。感情の浮き沈みに巻き込まれる事のないように。
対タイプ5
両方とも冷静でしっかりとした考えを持つ者同士、高度に自立した関係を築くのにぴったりの組み合わせです。
これもまた結構な凸凹コンビですが、おとなしめな物腰や事実に基づいて客観的に判断を下せる点等共通点も多く、双方のテリトリーを順守しながら堅実に関係を築いて行けます。
仕事においても、タイプ1の現実的視点とタイプ5のブッ飛んだ発想は好相性。共通の目標に向け、お互いの専門性をしっかりと分担し補い合う事で、他にない物を作り上げる可能性を大いに秘めています。
しかし問題になりやすいのは、お互いあまりに引っ込み思案という点。心の距離がなかなか縮まりにくく、広がりやすいのです。
また、双方のスタンスの問題も、タイプ1にとっては多大なストレスになるでしょう。
というのも、現実的な視点から物事を考えたいタイプ1にとって、タイプ5の突拍子もない発想は理解に苦しむ、非現実的な空想にも見えてしまうのです。
さらにはお互い頑固なため絶対に譲らず、かと言って喧嘩も億劫。よってお互い距離をあけてしまう事を選び、そのまま疎遠になっていく可能性があるのです。
そんな双方がしっかりとした関係を築く上で必要な物は、やはり1番に共通の趣味や興味事。もしタイプ5と仲良くなるのなら、外堀から埋めていくのが一番楽です。
また、お互い一定距離を置いてお互いのテリトリーを意識しがちですが、時には思い切って突っ込んでいくのも大事でしょうね。
当然、無理してタイプ5の興味に合わせようとするのも危険。これではタイプ1の負担が大きく、フェアな関係になり得ません。