【難しい書を】呉子【簡単に】

 

 

 

兵法の王道と言えば孫子兵法……もそうですが、実は孫子と並ぶ高い評価を受けた兵法書がまだまだあるのです。

 

 

その数ある兵法の名著の中でも、特に孫子と並び称されることが多いのが、今回からまとめていく「呉子」。

 

 

 

 

呉子兵法は、紀元前中国における戦国時代の初期、楚(ソ)という国に仕えた宰相である呉起(ゴキ)が口にしていた兵法の真髄を文章として残した物だ言われています。

 

著者は本人とも血縁者とも弟子とも言われていますが……どうにもこの辺りははっきりしていません。

 

 

 

 

正直、孫子と比べてかなーりマイナーな上、あちらよりもより戦争にクローズアップされているため活用できる範囲は広くはありませんが……それでもやはり名著。現代に転用できる部分は少なくはありません。

 

 

もしも兵法書を試しに読むのでしたら、こちらもセットで読まれるのも悪くない……かも。

 

 

呉子の教えをわかりやすく!

 

呉子:序章  魏文侯「私は戦争は嫌いだ」

 

呉子:一章  『図国』

 

呉子:二章  『料敵』

 

呉子:三章  『治兵』

 

 

呉子:四章  『論将』

【難しい書を】呉子【簡単に】記事一覧

呉子:序章  魏文侯「私は戦争は嫌いだ」

さて、呉子兵法は呉子の事績と名言を集めたものだと言いますが……まず、本編に入る前に「序章」として、讒言により故郷の魯(ロ)を追われ、魏(ギ)の国を訪れた時の話から話は始まります。呉子は魏の国主と出会い、問答を行って、その才能を評価されてしばらく魏国の軍事担当として八面六臂の活躍を見せます。その事始め...

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呉子:一章  『図国』 前編

呉子の教え数十章のうち、現存しているものはたったの6章。そのうちの最初の章は、「国を図る」。つまり、戦争よりもまず国家の安定を説いたものですね。戦いの場には、常に万全な態勢で臨むべき。勝ってなんぼの世界に、準備不足のまま天運任せに挑むのはそれだけ危険という事ですね。どの兵法書も、だいたい似たような理...

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呉子:一章  『図国』 後編

前編の部分では、戦争準備というよりは戦争の概念や心構えといった内容が主でした。が、次の一文からは本格的な戦争準備、人心掌握について直接的に言及されていきます。強国の君は、必ず民を料るさて、基本ここからはほとんどが君主との問答みたいな感じで話が進むので、わかりやすさのため要点だけ抜粋していきます。まず...

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呉子:二章  『料敵』 前編

中国兵法の真髄は、必殺必勝の最強の戦法……ではなく、相手に合わせて変幻し、握った主導権を渡さず敵を封殺することにあります。そのためにまず必要になるのは何か。ズバリ、敵情の観察ですね。古来から名将というのは敵の動きをよく観察し、ここぞという時に一気に勝負を決するような勝ち方をしてきました。この料敵篇で...

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呉子:三章  『治兵』 前編

兵を治める。つまり今回は、軍法だとか兵の統率だとか……そういう関連の話ですね。戦争であれ企業での組織運営であれ、下っ端の士気やしっかりした統率というのは、いつの時代でも多大な効力を発揮するものです。自己都合ばかり掲げて人を一切労わらなければどれほど強い洗脳を施しても全力を引き出すには到底至りませんし...

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呉子:三章  『治兵』 後編

呉子の教えでは、原則として戦争を厳しいものと割り切っての教訓が多く、書かれている内容はなかなかにえげつなかったり、戦争に特化して詳しく書かれている分生々しい部分も多いです。今回は、「戦争とは何か」という部分に主眼を置いて語られている、治兵の後半部分の解説ですね。人を統括するのも、かなり大変な作業なの...

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呉子:四章  『論将』 後編

呉子兵法、論将編の後編!論将編の最後の部分では、敵に合わせた行動、および相手を自分のペースに引き込む重要さを説かれています。中国兵法では、基本的に敵に合わせて適切な対応を取ることと敵を誘い込んで上手く主導権を握り続けることの2つが重要視されています。その部分についてのお話ですね。其の形に因りて其の権...

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呉子:四章  『論将』 前編

呉子も現存資料の中ではいよいよ折り返し点。『論将』編では、兵ではなくそれらを統べる将の心構えと、敵に合わせた戦い方について述べられています。今回は、まず将たる者の心構えから先に見ていきましょう。死の栄ありて生の辱無し世の中、いついかなる時もわかりやすい結果やいかにもそれっぽい資質を重視しがちです。例...

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